私が2019年にEOSRP(以下RP)を購入して9か月が経つ。
購入前にEOSR(以下R)とRPどちらにするか悩んでいたが、軽量なRPを選択した。
初のフルサイズミラーレスでかなり満足している。
そんな私が、RPを9か月間使用して良いところ、残念なところをレビューしていく。
- 軽いは正義
- 充分すぎる機動力と機能だが、電池持ちはトレードオフ
- CANON専用スマホアプリが機動性をより高くする
- 操作系は慣れる
- USB-C給電時に操作したい
それでは具体的に説明していく。
目次
撮影用途
私のRPの使い方は写真9:動画1の割合である。
【主な被写体】
- 愛犬
- 息子(赤ちゃん)
- 物撮り(ラーメンなど)
- スナップ写真(たまに)
ヨーロッパの様々な街に行く機会が多く、常にカメラを持ち歩いて移動している。
【使用シーン】
- ヨーロッパの建造物(教会や塔など)を撮影する
- 街並みのスナップ
- レストランやカフェ内での料理の写真
- 愛犬のポートレート
- 息子の写真
- 愛犬の動画撮影
良かったところ
まとめると以下の通りになる。
- ボディ重量
- アプリとの連携(スマホへの転送)
- ISO LO設定
- 画面タッチフォーカス
- 瞳AF
ボディ重量(他社比較)
ボディ単体の重量は、SDカードとバッテリー込みでたったの485g。
この重量はフルサイズ機としてはかなり軽量で、APS-Cミラーレス機やマイクロフォーサーズ機と同等もしくはそれ以下の重量である
メーカー | CANON | SONY | FUJIFILM | OLYMPAS |
機種名 | EOS RP | α6600 | X-T3 | OMD EM-1 MK2 |
重さ(g) | 485 | 503 | 539 | 574 |
このように、かなり魅力的な重量であることは間違いない。
例えば、CANON 5Dmark4のような一眼レフの場合890gもある。
同じセンサーサイズで約ペットボトル1本分くらい軽くなることで圧倒的に持ち運びのハードルが低くなる。バックパックに常に入れて移動しても苦にならないのはメリットが大きい
アプリとの連携(スマホへの転送)
この機能は、CANON機全般で利用できるアプリだがかなりシームレスに使用できる
このアプリの特徴は以下の通り
- カメラの電源が切れた状態でもスマホに写真を転送できる
- 遠隔でほぼ全ての操作が可能
『カメラを鞄に入れた状態で携帯の操作のみで写真の転送ができる』が本当に使いやすい。
移動中や電車の中など鞄からカメラを取り出せない状況でも写真を見ることができる。
アプリ上からいらない写真を削除したり、転送したい写真を選んだりできる
この機能を使うとSNSへの投稿なども非常にスムーズにできるため大満足
ISOのLO設定
これは設定の詳細になるので、もしかしたら他のメーカーでも設定できるかもしれない
この設定の何が良いか
こんなシチュエーションの時に便利に働く
- 絞り(F値)を開放してボケのキレイな写真・動画を撮りたい
- 昼間で明るい
- シャッタースピードは固定で使いたい
- NDフィルターは持っていない
絞り開放で写真を撮ると光を取り込み過ぎて白飛びする事が多々ある
シャッタースピードを速くしても白飛びしてしまう。。。
こんな時、ISOをデフォルトの100からLo(50)に一段下げることで、撮影の幅が広がる
以外と知られていない設定なので是非試してほしい
●設定方法●
- カメラの設定を開く(写真モードにしておく)
- 【タブ3】を選択
- 【ISO感度に関する設定】を選択
- 【ISO感度の範囲】を選択
- 下限値を100→L(50)に変更
画面タッチフォーカス
後ほど述べるが、Rシリーズのネガティブな意見が多かったジョイスティックの不採用
その代わりに、快適なタッチフォーカス機能がある。スマホを操作しているように快適に動作する。
EVFを使用しているとき、親指で画面に触れ、フォーカスポイントを動かく事ができる
●設定方法●
- カメラの設定を開く(写真設定にしておく)
- タブの7を選択
- タッチ&ドラッグAF設定
- タッチ&ドラッグAF を『する』に設定
- 詳細設定
瞳AF
ファームウェアのアップデート後かなり食いつきがよくなった。
※出典:CANON IMAGING PLAZA @youtube
このオートフォーカスのおかげで息子や愛犬の写真もかなり撮りやすく重宝している
この瞳AFは愛犬も特定の条件下では瞳AFが作動する
※SONYの動物瞳AFほどの精度ではないが十分使える
暗所で精度がかなり落ちるところは残念な点だ
残念なところ
こちらもまとめると以下の通り。
- バッテリー容量
- USB-C給電をしながら操作ができない
- 撮影時にボケ具合の確認ができない
- ジョイスティック不採用
バッテリー容量
発売当初から言われていた事だが、実際に使っていると一番実感する残念な点だ。
写真にしても動画にしても旅行などで一日持ち歩いて使用するには足りなくなる。
予備バッテリーを1つ購入しているので、取り換えて利用しているが煩わしさを感じる
USB-C給電をしながら操作ができない
上記の点にもつながるが、電池持ちが悪くてもUSB-C給電しながら利用できるならバッテリーサイズはさほど問題にならないと思う。
しかし、USB給電中は操作が一切できない。
前述した専用アプリも使用できない
移動中に給電してアプリを利用してスマホにデータ転送ができれば、バッテリーサイズは問題にならないと思うが、何一つできない。
これはほんとにどうにかしてほしい。
ファームウェアでどうにかならないのだろうか。。
撮影時にボケ具合の確認ができない
撮影時、EVFやモニターをみて絞りを調整したりフォーカスを調整したりするが、写真の明るさは確認できるが背景ボケの確認ができない。
これは地味に使いにくい。
確かSONYのカメラはボケ具合も確認ができたはず。
細かいことだが、構図やボケ具合など撮影中に調整する事は多々あると思う。
しかし、撮影前には確認できないから一度シャッターを切って確認してF値を調整するという作業が必要になる。
これもファームウェアのアップデートでどうにかならないものなのか。。。
ジョイスティック不採用
ジョイスティックとは、グリグリ動かせるボタン
※出典:studio9さん(https://photo-studio9.com/eos-m5/)
タッチフォーカスについて前述したがこの機能はかなり使いやすい。
しかしフォーカスに関してはタッチより圧倒的にジョイスティックが上位互換だ。
EVFを覗きながら、左下にフォーカスを合わせようとすると一回で届かない。何度か画面をタッチして隅までフォーカスポイントを持っていく必要がある。
特に動きの速いわんこを撮影する時はシャッターチャンスを逃すことが多々ある。
エクステンショングリップの評価
エクステンショングリップについては、下記の記事で詳細にレビューしている。
グリップ力は格段に上がるが長所のコンパクトさがなくなる
このエクステンショングリップはバッテリーグリップではないので、グリップの延長以外に意味がない。
単体の重さが84g
ちなみに、本体に取り付けた時の総重量は560gになる
テーブル三脚などを使用する場合、グリップ延長は意味がないので単純に重量増となる。
エクステンショングリップを装着した状態で三脚用のプレートを付けると、グリップを止める丸い部分にプレートを付けることになる
この部分がちゃんと締められてないと三脚プレートまで位置がズレる。
また強く締めすぎると取り外しにくくなる。
三脚プレートがズレたり、締めなおしたりという作業が面倒で、グリップをつけるのをやめた。
ちなみにテーブル三脚についてはこちらの記事を参考にして欲しい
まとめ
RPは、フルサイズというプロが使うセンサーサイズを素人でも簡単に取り扱える入門カメラだ。
入門カメラだからと言って不満を持つことはほとんどないと思う。
これから写真を初めて見たい。動画を初めて見たいという人にはゴリ押しできるカメラだ。
まだまだレンズの種類が少ないので、小型軽量のレンズが出てきたり、サードパーティー製のレンズが出てくるとより楽しくなると思う。
この記事には書かなかったがバリアングル液晶は最高に使いやすい。
発売当初に比べかなり値段も下がっている今、最もコスパの良いカメラだ